登呂遺跡

所用のついでに久々に登呂遺跡に寄ってみました。

現在は登呂博物館もでき、様々なワークショップが行われる場所として市民に親しまれています。

写真は博物館屋上からですが、こうしてみると2012年現在の周囲の街並みとのコントラストが凄すぎです・・・。

 

ところでみなさん、弥生時代の建物というと内部の土を掘った竪穴式住居を連想されるでしょう。

しかしこの登呂の住居は違います。

全国でも珍しい土を掘らない住居なんです。正確には「竪穴系平地住居」といいます。

 

何故かというと、ここ登呂村の地は安倍川水系の地下水位が高くちょっとでも掘ると水がどんどん湧き出てきちゃうんです。だから掘らずに建物周りに土を盛って、外の地盤レベルと中の床レベルが一緒になるようにしたんですね。

 

登呂も200年の村の歴史の中で2度の大洪水に見舞われています。最初の洪水の後は、それでも物なりの豊かな地ということで人は戻ってきましたが、2度目の洪水の後は誰も戻ってきませんでした。

昨年の東日本大震災の津波の例もありますが、いつの時代においても生活の場と水辺との関係はまちをつくるに際し悩ましい問題だったのでしょうね。