デザイン学校講評会

 

今日は教えているデザイン学校の今期最終授業として第二課題の講評会を行いました。

 

プレゼン前とあって、各チーム共レジュメの作成や最終調整に必死!

 

寝不足の人もたくさんいるようだけど、あとちょっと、あとちょっととかじり付いて最後の追い込み。

 

ホントは私が教室入って来てまでやってるようじゃダメなんだけど、まあね・・・(笑)

 

プレゼンスタート!

 

各チーム思いのたけを全てぶつけて言い残しや悔いがないよう一生懸命。

 

実は私の授業では、デザイナーとして人前でしっかり説明することに重点を置いて来ました。

企画発表や中間発表、プレ発表に本番と、今どんな段階にいるのか、何を考えその根拠は何なのか?

 

生徒自身の言葉で語らせ、他の生徒達から複数の質疑を公の場で受け、必ず回答させるようにしています。

 

人にものを伝えるのは本当に難しい。いい意味で恥をかきながら説得する術を模索して、自分なりに進んでいくしかありません。

 

そしてその時に一番大切なことはコミュニケーションの状況に対し素直であることだと私は思います。

 

説明で伝わらないなら視覚的に伝える。模型を覗かせる、目の前で絵を書く。物語にして語ってもいい。

何でもいい、とにかく伝えることに全力を尽くし続ける。そしてそれが日常的にできるようになってくると今度は自分が楽しみ始めることができる。

 

凝り固まった自分と決別し、デザイナーとして発信する側の人間になる第一歩です。

 

今回は模型に照明を仕込んで、プレゼンしてくれたチームもありました。他の作品と比べ、やはり熱意や臨場感が格段に高く伝わってきます。

 

伝えることと表現することはセットだから、目的意識が強い作品ほど表現のグレードが上がっていたし、反対に何を伝えるべきか分かっていない人は、表現のクオリティも低く妥協が多かったように思います。作品を介したコミュニケーションの状況に気づけてないというのかな。

 

最後は生徒自身が一人2票の投票権を持ち審査会。お互い談笑しながらも、ライバルたちの仕事にため息をついたり、無言になったり(笑)

 

そして各自の作品の上に置かれた票(鉛筆やペンの本数)を自ら読み上げてもらって開票!

票が固まる一方で、もちろんゼロの生徒もいる。

 

何て残酷でひどい先生なんだと我ながら思うけど(笑)このくらいしないとライバル達からの評価を体感することはできないからね。でも安心して、私の評価は別だから。見るとこは見てるよ~!

 

来年の今頃は社会人として働いている生徒たち。

 

私がこの立場で教えられることは、一言で言えばデザイナーとしてのスタンスに尽きます。

 

楽しさと共に、常に「こんなもの世に出せるかい!」と器を割る陶芸家のような厳しさを(笑)。

 

そして創造へのアプローチ。情報の調べ方さえ知っていれば自然と知識が増えるように、創造に至る基本的な道の歩き方さえ知っていれば、どんな道にも応用できる。

皆の人生を心より応援しています。お疲れさん!