森の中の水族館

山梨県忍野村の山梨県立富士湧水の里水族館に行ってきました。

ここは2001年にオープンした、富士山麓の森の中にある淡水魚専門の水族館です。

お隣には山梨県水産技術センター忍野支所があり、その名も「さかな公園」の中にあります。

 

車から降りた瞬間、涼しくて風も爽やかで、木立に包まれた清々しい気分になりました。

同じ山梨でも、猛暑と報道されているの甲府の最高気温が嘘のよう(笑)

気持ちのいい予感に胸をふくらませ、歩を進めました。

 

建物は周辺環境に溶け込みながら、湧水の池に浮かぶようなイメージでデザインされています。

竣工から12年が経ち、コンペの時から一貫して注力してきた森の水族館としての佇まいづくりが成功しているように見えました。外壁に全面的に貼った木材もいい具合に風化して、周辺の植生もちょうどよい雰囲気でした。

 

実は表の池には、たくさんの淡水魚がいます。チョウザメなどの大型淡水魚もウヨウヨです。そして池を水槽に見立ててアクリルで仕切り、建物内から見ることができるようになっています。

子供はやっぱり大興奮ですね、張り付いて見ていました。

 

内部中央には大きな二重回遊水槽が配置されています。

内外二重に仕切られた楕円形の大型回遊水槽で、内側に小型魚(マス類の稚魚など)、外側に大型魚(イトウ、ニジマスなど)が遊泳し、大迫力です。

というか淡水魚ってこんなに大きくなるの?ってびっくりしちゃいました(汗)

 

ところでみなさんこの魚をご存知ですか?

そう、クニマスです。っていきなり分かりませんね。

 

クニマスは秋田県田沢湖で1940年頃絶滅したと言われていましたが、70年後の2010年に富士五湖のひとつの西湖で生息していたことが確認されました。新聞やメディアでも大きく取り上げられました。説明してくれた研究員さんのお話では、ヒメマスにしては色が黒いし、クニマスに似ているとはずっと言われていたらしいんですが、まさか地元の漁師さんでDNA鑑定までしようとする人もいなかったので確認が遅れたそうでした。

 

ちなみに昔は魚一匹の価値が米一升と同じだったとか。

透明で豊かな湧水だからそのまま水槽に使い川に放流することもできる。富士山のおかげですね。機械式で循環濾過するシステムとは違い、魚達も幸せそうでした。

 

建物の奥には湧水を使ったじゃぶじゃぶ広場があり、多くの家族連れが遊んでいました。

私達もワーイと早速入ってみると・・・、冷た!!

っていうか痛!!痛って!痛って!イチチチ~(泣)

もう何で~?っていう位の恐ろしい水温・・・。

 

こんなよくある憩ってる風の写真ですが、よく見るとみなさん3秒後には厳し~お顔に変わりますから(笑)

でも楽しかったです。羨ましいですね、湧水。