紙コップタワーをつくろう!(第3回)in浜松レポート

12月18日14時半より静岡こども建築塾「紙コップタワーをつくろう!」(第3回)を浜松市鴨江アートセンターで行いました。

 

今日はそのレポートです。

 

当日は他のワークショップも行われる自由な雰囲気の館内。

13時に現地入りして搬入したり、機器の設定をしたりと慌ただしく準備。でも3回目となると慣れてきて要領よくなってきました。多少のことは何かあるという腹積もりでいればだんだん形になってきます。

机や椅子も多すぎずシンプルでしたので楽でした。

静岡市にも欲しい、ちょうどいい施設です。

参加された皆さんはどうやってこのイベントを知ったのでしょうか。

後でアンケートを見るとホームページやチラシ、アットエスという方もいましたが、何か感じてくれたのでしょう。

静岡でやった時もそうですが、子どもにこんなイベントあるよと声をかけるかどうかは全て親の感性次第なんですね。いくら子どもが興味があっても親が無関心ならそれまでですし。

その意味でも出会いに感謝をし、いつも挨拶をさせていただいています。

今回は浜松で開催ということで、浜松にちなんだ話もレクチャーに入れさせていただきました。ピラミッドの高さを浜松の一番高い建物と比べると?とか浜松城のこととか。人類がいろいろな建物を建築してきた中で自分たちの街がどのような位置づけにあるか、なんとなくでも分かってもらえればいいなと思っています。

まず始める前に会場全体にそれぞれ広がってもらいました。今までいきなり始めるとどこか固まってしまったりすることがありました。でも一旦紙コップを置くと狭いからといって移動ってなかなかできないんですよね。なのでまず身の回りに広々スペースをとれるように。イメージがあろうとなかろうと何となく置いてみましょう。

お兄ちゃんたちと参加してくれたこの女の子もあっという間にコツを掴んでいきます。

 

まだ小学生にあがってなくても、均等に間隔を開けながら積むことが出来ていました。

 

とても丁寧。

 

お母さんもにっこりでしたね。この集中していく顔が素敵です。いっぱい褒めてあげましょう。

こちらの男の子は今日はお父さんと参加です。どんなイメージを持って作品をつくっていけばいいのか最初は分からなくて1人でやるのが大変そうだったけど、自分なりにどんどん広げながらできるようになりました。

 

思うんですけど、別に建築のワークショップだからって建造物みたいなものを最初からつくる必要もないんですよね。モチーフはなんだっていいし。脳の深い所が反応して手が動いていたっていい。

男の子にはそういうところがあるようですね。

だんだん高く積み上げてきたら椅子を使ってもう一段。このチームは高い壁を何枚もつくりましたが崩れることもありました。でも彼が最初に積んだところだけは崩れませんでした。一定の間隔、適度なゆとり、均質な力の流れ。高くなればなるほどドキドキと共に置く瞬間を気をつけたい。横から行って摩擦をおこすこと無く、一ミリ上空で静止してからそっとね。

この二人の中心ピラミッドの精度はピカイチでした。さらに周囲に城壁を廻したり塔を作って工夫したり。まったく崩れることなくやり切ったその集中力は流石。

今回は、子どもたち以外に学校の先生も参加してくれました。勉強したいとのことでお電話をいただき、もちろん大歓迎です。プログラムとして建築の専門的なこともロジックとしてはあるのですが、それより何より子どもの表情が変わる瞬間、脳が想像力を働かせる瞬間を掴んでもらえたら嬉しいですね。

今回のイベント情報をリリースしてすぐに申し込んでくれた二人。いいです。ぐいぐい、なんとなく、ぐいぐい。素直にどんどん積み進むということができるのはある意味才能なんですよね。正直、頭はいいんだろうけど全く手が動かないっていう子も今までいました。見てきたものを作ろうとするのか、見たことないものをワクワク創り出すことができるのか。そこは感性の世界、ハッキリしています。

こちらは中学二年生の女の子。高いタワーを3本積み上げました。しかもそれぞれ独立しています。

紙コップは原理的に2個の上に1個が載る仕組み。それを少しずつずらし先端を絞り込んでまとめ上げました。これ、結構難しいんです。大人がやってもまあ大半失敗します。左の塔の上から3段目、ズレたけどどうする?直すか?って聞いたら、そのままにしとくって。その判断、まるです。がんばったね。

のびのびとやった結果、のびのびとした造形に。

高いものもあれば、低いものもある。ゆったりとした曲線やシャープな折り返し。リズムと緩急。いいね。

作品をみんなで見ながら、インタビューもしました。どんな所を頑張ったかな?やっている途中どんなことを考えたかな?終わった今、それを口に出して整理することってすごく大事。ほっぺの赤さから興奮を垣間見ることができますが(笑)、崩れても諦めずに何度でも挑戦した女の子でした。えらいよ。

そしてみんなでまとめの時間。造形を文字と絵で表してみよう。今回は平面図と立面図に挑戦。

 

「う~んと、う~んと、どう書けばいいんだ~!」

 

うん、それでいいんです。どうしたら伝わるのか、今度はそこを考える。

そのための取り組みだから。自分の見方を変える取り組みだから。

 

子どもたちは何とか表現しようと時間を押して最後まで頑張っていました。カッコイイぞ!

みんなで集合写真。作品とともにみんな清々しい顔してるね。どうだったかな。帰ったらお父さんやお母さんに自分の凄さをいっぱい自慢してね。なんなら代わりに先生が言ってあげるから(笑)。

楽しい一日でした。ありがとう!またやろうね!