URAYAMA LEMON

こんにちは農業デザイン部です。最近好天なので少し集中しています。さて本日は車に乗ること2時間。苗木を見にやって参りました。様々な樹種の苗木が広い敷地に並んでいます。老若男女おりますが、それにしても皆さんお顔が穏やかです。緑は心を癒やしますね。

我々のお目当ては何かというと、実はレモンです。来る前に電話で相談してみると「なんとかなるんじゃないですか。静岡は気候も温暖ですし。見に来てください」と余裕のお言葉(ここの人は親しみがあっていい感じです)。樹高1m~1.2mくらいのレモンの苗木が顔を揃えていました。

苗木の姿形を眺めながら、さてどんな種類がいいものかと早速聞きながら検討です。

いろいろあります。一口にレモンと言っても、シトロン系のものは香りが弱いし、棘がないもの、沢山できるものなど様々。生育環境としては冬暖かく夏乾燥する地中海性気候が適しており、日本では広島が一大産地になっています。

 

我々も葉の匂いを嗅がせてもらい、こっちでクンクン、あっちでクンクン。果実を手に持ち夢を脳裏に描きます。

悩んだ末に、この2種類を試験的に植えてみることにしました。右がユーレカ、左がレモネードです。一輪車の上に横倒しの写真ですみません。

ユーレカは、香りも味もしっかりした主力品種です。日本人の好みに合う爽やかな香り。果形も良くジューシーで、料理にも、お酒やドリンクにも合いそうです。海外ではカリフォルニアで多く栽培されているとか。まずこちらは決定です。

そして左のレモネード。こちらはそのまま食べることができるようで、デザートやサラダに良さそうです。パンやピザとかにも使えるかもしれない。香りだけでなく、果肉を楽しむ使い方を提案していきたいと思いました。ワクワク品種です。

実はあともう一種類迷いました。マイヤーという品種で、熟すと中がオレンジになります。形が丸く沢山穫れるのですが、展開性が中途半端な気がして今回はやめておきました。

FARMに戻り、早速植樹作業に取り掛かります。場所は現在蜜柑が植わっている場所です。実はこの中の幾つかの木が古くなってしまっており、それを伐ってレモンを植えることにしたのでした。

まずはノコギリで伐って(手前の切り株)場所をつくります。レモンは棘も出てくるので、少し間隔を取るようにしました。その上で既存の蜜柑よりも道路から50cm程セットバック。周囲の蜜柑の木に風から守ってもらいながら、日光が燦々と降り注ぐ位置に狙いを定め、スコップで穴を掘っていきます。根を伐り掘り進めると大きなミミズ君も出てきました。いい土の兆候です。

元の土と腐葉土を混ぜ、サクッと埋め戻したいところですが、ここでちょっとポイントです。

 

苗木は地面より少し高くなるようにします。水はけ良く、しっかりと固まり根付くように。なので苗木の下に土を戻して高さを調整します。

 

こんなもんかな。いやもう少し。置いてみて角度を調整し、良い形を探ります。

 

ちなみに写真の方はFARMの現オーナーさんです。持ち帰ってきて早速の作業にノリノリです。一緒に古い蜜柑の木を伐り、穴を掘りと、コツを学ばせていただきながらやってます。

 

建築の外構図でも木の位置を指定して植えるのですが、あたり前ですが農業も同じ。ただこちらは生産と収穫が目的なので、考え方の背景が少し違っていて面白いです。ゆくゆくはFARMの顔になってくれるよう皆で願いを込めます。

なんとか完成しました~。おチビちゃんも水やりのお手伝い。たっぷりかけてくれてありがとう。世間では5月3日は憲法記念日ですが、URAYAMA FARMではレモン記念日になりました。

このレモンはURAYAMA LEMONとして手塩にかけて育てていきます。これからFARMの蜜柑畑を整理しながら、段階的にレモンの本数を増やしていきたいと思いますので、デビューの際には皆様どうぞよろしくお願いします。