伝統建築の調査

年末から時間が経ってしまい、気づけば誕生日を迎えていました。

ブログを書こうとはしていたのですが、諸々はっきりしない日々が続き、手控えていたらこの季節。ここまで間が空いたのは初めてです。

年明けには横浜国立大学の同窓会から3月下旬の作品展覧会の出品依頼がありましたが、コロナウイルスの影響でイベントは中止になりました。JIA静岡の方でも、毎年4月の総会時に開催する建築家講演会を中止とするなど、影響が出ています。

一方で2月中旬に行ったみかんぐみの竹内さんによるエコハウスの講演会は開催ができ、多くの来場をいただきました。設計者仲間に久々に再開することもでき、嬉しい時間が過ごせました。

 

昨日は懇意にしている構造設計者に、伝統建築の現地確認をしてもらいました。私自身は価値のある材を使ったものだから大事にしたほうがいいと常々考え、住まい手にも伝えていたのですが、古いから構造的にどうなのか不安もあると思い、セカンドオピニオンとして一度見てもらいましょうと機会を設けました。結果は大丈夫だろうと。もし補強をするならここというところもありますが、全体で支持する柔構造のため安易に壁を入れるとそこに応力が集中するため、控えめな考え方のほうがいいかもしれません。

 

あとはその建物をどのようにしていくか。住まい手の判断になってくるかと思います。

 

ちなみに私は、古い建物の現在における価値を図るときに、経済合理性や構造的な数値だけで全てを決めるのではなく、地域での根付き方や周辺環境との関係、使用材料やそこでの時間や思いを時間をかけて判断すべきだと思っています。人には立ち入れないものと、人と話して整理していくものとありますからね。

大事なものは、できるなら大事にしてあげたい。そんな風に思いました。