東日本大震災から10年が経ちましたね。私はその年独立したので、八木紀彰建築設計事務所も10年の節目となります。安全性への誓いを胸に仕事を始めたことを思い出します。
昨日、テレビでFUKUSHIMA50という映画を息子と見ました。最近私が、「津波の映像を見ると今でも涙が出ちゃうよ」と話していたのですが、映画を見て彼も何か感じたようで、「あたり前のことってないんだね」と言っていました。
あの頃、東北から静岡に避難してきた方々とも知り合いになったし、復興に向け努力した人々も周りにいました。今年2月の宮城福島地震の対応にあたっている方々もいます。
私達にできることは、固定概念を極力なくしながら、地域と風土を温かい目で長く見続けることだと思います。決して元通りに復旧しなくても、そこには時代の要請や産業構造の変化もファクターとして入りながら、新しい形で少しずつ社会が始まっていく。復興は早いだけがいいことではありません。時をかける強さもあることを信じたいと思います。
子どもたちに自然災害のメカニズムについて科学的な教育をしっかりと施しながら、次の世代、その次の世代につなげていきましょう。私も自分のやるべきことをやっていきたいと思います。