2018年

11月

22日

静岡こども建築塾@横浜

11月4日、横浜市生麦地区センターで静岡こども建築塾のワークショップ「紙コップタワーをつくろう」を開催してきました。横浜にお招きいただきまして、静岡こども建築塾も3年目にしてとうとう県外進出です。スポンサードして下さった企業様ありがとうございました。

 

この日は小学生低学年が中心ということで、子どもたちと共に、お父さんお母さんも夢中になって大きな作品を作り上げていました。たくさん壊れ、また挑み、次第に違う作品に化けていく様子は大変だけど面白いところです。発想が飛躍していく瞬間が必ずありますね。

 

元気いっぱいの時間をありがとうございました!

2018年

10月

05日

葉山にて

葉山の建築を見てきました。

遠藤新が設計した加地邸、アルヴァ・アアルト展を行っていた神奈川県立近代美術館葉山館、吉田五十八がアトリエの設計を手がけた日本画家の山口蓬春記念館です。歩いて回れる距離でした。本当はいろいろ写真を出したいところなんですが、雨の中であまり良く撮れず、山口蓬春記念館のアトリエを庭園から見たところだけ一枚載せます。広々とした開口が、創作スペースと緑を伸び伸びとつないでくれる気持ちの良い空間でした。

2018年

9月

16日

設計事務所で働くこと

新聞に、設計事務所ではたらき始めた新人がその労働環境について裁判を起こした記事が出ていた。新卒で設計事務所に就職したにもかかわらず、先輩や上司のサポートが十分でなかったのか多くの残業をするはめになったと言うことで、理不尽であるという訴えであった。

 

記事を読んでの素直な感想としては、「そりゃ当たり前だ」ということだ。

 

誤解しないでいただきたい。

残業をすることが正しいのではなくて、建築設計とはそれだけ難しい業務であるということだ。

 

若い人たちの中には、やれデザイン性だとか、楽しさだとか学生コンペの延長でクリエイティブな想像が先走ることも多々あると思うが、正直に言えばそこに責任はない。しかし設計事務所で仕事としてやる以上、一本の線を引くことはその線の建築を作り出すために多くの人々を動かすことになるし、明確な合理的理由も求められる。法規や施工上の調整なども含め、建築を世に生み出すということは戦いなのだ。そしてその戦いは他人が戦ってくれるものではない。自分で戦うのだ。

 

自分も最初は大変だった。夜も遅かった。建築用語から何からわからないことだらけですべてを調べまくった。あっという間に夕方になった。よく聞いたし開き直って恥もかいた。でも仕事に後悔をしたくないからできることは全てやりつくしながら日々を過ごした。勉強をしながら勘所を押さえていった。自分で膨大なメモをとった。その結果次の年からは早く帰るようになっていった。それも大事だと思った。

 

だから建築をつくるということはなんなのか、年月を経た今でも忘れることはない。必死さが自分を作ってくれた。どうせやるなら専門的なことを分かったほうが楽しいと思い向き合っただけだ。

 

専門職とはなんなのだろうか。

その厳しさを今一度考えてもらいたい。

 

一級建築士事務所としての業務ならなおさらだ。クライアントは自分の大切な財産をかけてくる。それに誠実かつ高水準のレベルで応えることは社会的責任であると思う。

 

訴えを起こした人の労働環境、周囲の人の状況等も決して余裕があったわけではなく無茶振りもあったのだろう。その事務所としても簡単に任せきったことを反省しなくてはいけないし、押し付けともとれる構図になっていたのだろう。

 

しかし世の高度専門職という職域の人々の仕事とは、一般の大学同期のサラリーマンと比べられるものばかりではないことも事実だろう。それはその職能を目指す人間が理解していなければいけないことでもある。期待され任されることは、手柄を立てるチャンスでもあるからだ。労働環境の整備と共に、そのあたりの覚悟も伝えていくことが大切なんだろうなと、記事を読み感じた。

 

ちなみに自分は、仕事中は猛然と集中してやり、時間が来ればさっさと切り上げる。

それを自分のスタイルとしている。

2018年

8月

25日

竹取り

本日は実家の山に竹を取りにやってきました。

幼稚園のお父さんたちが、夏の思い出に子どもたちにバーバキューをやってやろうということで、流しそうめん用の竹の伐採です。

 

Mお父さん曰く、新しい竹だと、半分に切ると丸まって割れてしまうんだとか。なので実は写真の青々とした竹ではなくて、昨年あたりの竹を探しました。この色も魅力なんですけどね。

大体3m位に伐った竹を3本ほど。予備と架台用にもう一本。ノコギリでギコギコと、なかなかいいものが取れ、皆さんご満悦でした。

僕は明日のバーベキューには残念ながら仕事の都合で参加できないのですが、現地での制作はMお父さんとYお父さんに託し、成功することを祈っています。うちの竹もこうして役に立ってくれれば嬉しいですしね。

お父さん達の想いと優しさを感じた一日でした。

2018年

7月

22日

宝塚歌劇

生まれて始めて、宝塚歌劇場にやってまいりました。

 

メイクや追っかけファンのイメージから、もっと、もっと、・・・なんだろう、うまく言葉にできない劇場を想像していたんですが、意外と外観はクラシカル。

戦前のモダンテイストを感じるオレンジ色の屋根の建築群でした。

 

少しだけロビーを覗かせて頂いて、バレーをやっている娘にお土産を買ってみて、なんとなく気恥ずかしくて退散。でも良かったです。タクシーの運転手さんが勧めてくれなければ一生行かなかった気がする・・・。

 

ちなみに宝塚は緑が多く、聞くとどうやら昔から植木屋さんが多い街なんだとか。生産緑地が多いので、住宅街の中に緑が溶け込み、落ち着いた景観が維持されているようです。

2018年

6月

30日

大阪の緑

仕事で大阪に来ています。

写真は夕方5時半の西日が照らす御堂筋。

平野町3丁目のオフィス街です。

 

本当に暑い日々ですが、僕は大阪の中では御堂筋が好きです。建物の高さも揃っているし、大阪では珍しく?街路樹がそれなりにある。朝仕事に向かう人々の顔つきもしまってますしね。

 

以前、ある知人から大阪は大きな地方なんだよと聞いたことがあります。

確かに東から来ただけでたいそう驚かれたり(静岡は東京圏のよう?)、名古屋との都市規模の差もほとんど感じないくらいですが、それでも話のウマが合うと皆さんよく喋り、人情に訴えかける濃い刺激をたくさん頂いています。

あとこっちに来て改めて、関関同立が深く根付いていることを知りました。お国柄ですね。

 

2018年

6月

29日

静岡こども建築塾@静岡聖母幼稚園2018

さくら組
さくら組
すみれ組
すみれ組

6月13日、21日に、葵区の静岡聖母幼稚園で「紙コップタワーをつくろう!」の建築ワークショップを行いました。個性あふれる元気な子どもたちと伸び伸び楽しむことができました。みんな頑張って素敵でした。

今年はニュージーランドから来たお友達がいたので、向こうの建築に触れたり、様々な建築や都市の造形に触れてから作品づくりに取り組み、1万個の紙コップを積み切って大きな作品を作り上げました。

13日は静岡あさひテレビさんが撮影に来て下さり、その様子を21日に夕方のニュースで放送していただきました。子どもたちの熱気や雰囲気も伝わって嬉しく思いました。

 

作る子、運ぶ子、手伝う子、評価する子。一口に紙コップタワーをつくろうと言っても、子ども一人一人の関わり方は様々で、時に応じて色々な横顔を見せてくれます。人と協力して大きなものを作り上げる喜びを知ってもらうことも大切だと思っています。

 

みんなの心に何かが残ってくれたら八木先生も嬉しいよ。

また何かつくろうね~!

 

 

 

2018年

6月

19日

近況につきまして

先日、静岡こども建築塾のニュースが放送されると告知しましたが、延期し続けています(涙)

というのも、県内でバタバタ大きな事件が起きてしまったり、昨日は大阪北部地震が起きてしまったりと、このところまさに物情騒然・・・。

 

まあ紙コップタワーは平和な話なので、タイミングのよいところで流してくだされば御の字かと。

一応今日放送予定らしいのですが、地震の続報から確定ではないらしく、気長に待たせていただきます。参加者の皆さん、やきもきしますよね。しょうがない、待ちましょう。

 

昨日は沼津で高校生の進路相談にのってきました。この日も相談が途切れることなく終了時間いっぱいまでやりました。高校生といえど人生かけてますからね、真面目な子には真剣に向かい合うわけですから、やっぱり疲れました。

 

社会人アドバイザーとしてこの時期毎年やってきた活動も今年で5年目。一定の役割も果たせましたので、これを節目に卒業したいと思います。

 

いろいろな子がいましたが、自分でもよくやりました。多くの出会いが得難い経験になりました。

関係者の方々に感謝申し上げると共に、高校生たちが自分らしい未来を頑張って切り開いてくれることを願っています。ありがとうございました。

 

 

2018年

6月

11日

ニュース告知です

6月13日に開催する、「静岡こども建築塾@静岡聖母幼稚園」の様子が、

翌日の14日夕方のテレビニュースで放送されることになりました。

 

6月14日 →6月18日同時刻に変更になりました

静岡あさひテレビ

とびっきり静岡

18:15~19:00

ローカルニュース内にて

 

よろしければ御覧ください。

このまま台風が静かに去っていくことを願っています。

 

2018年

6月

11日

沈黙を設計する

週末の土曜日に、建築家の出江寛先生と食事を共にする機会がありました。出江先生は大阪を拠点に活躍された大家で、艶のある独特の感性と美学はまさに名人。御年86歳ですが矍鑠とお元気で、私に建築の極意を話してくださいました。

 

「空間の間合いは言葉の間合いと共通するものがある」

京都出身の出江先生らしく、程よい距離感、人が何かを察する絶妙な感覚は、言葉の感性が基本にあるとのこと。次にどんな空間が現れるか、予兆というものが感じられることがとても大事なのではないか、また同時に表さないことも大事なのかもしれないと、含蓄のあるお話でした。

 

「沈黙を設計する」

建築自身が何かをしゃべるわけではない。長く使ってもらうためには時に耐えることが必要で、時とは沈黙である。素材を一つ選ぶにしても常にそれを忘れてはならない。思えば、良い建築空間の中に入った時というのは、必ず静けさを感じるものです。静かになってしまうというのか。やはりこれが建築の原点かもしれません。

 

「影を設計する」

影、陰影ともいうべきでしょうか。その濃淡をいかに設計していくか。そこに景観をつくる建築の立ち姿が現れるのでしょう。先生はかつて、京都市の役人が「光り輝く京都をつくる」と言った時に、「何たる教養のない馬鹿なだ!」と怒ったそうで、まあ役人の方も深く考えてなかったのでしょうが、その繊細な部分を常に意識し続けるべしという戒め、よく分かりました。

 

美学。

うん、美学なんでしょうね。やはり。

その厳しさ、私は好きです。 

 

 

2018年

5月

28日

手摺とバリアフリー

この半年、実家の中に手摺をつけることが増えました。父が病気になってから足が不自由になり、自分の足の力だけで立ち上がったり歩いたりすることが難しくなりました。リハビリをしていますが直ぐに回復するわけではなく、かといって日常生活は送らなければいけないということで、足の踏ん張りがきかない父の生活動線や所作に合わせて、あちらこちらに私が手摺を付けています。

 

先日は浴室に付けました。父が転倒したり浴槽から立ちあがれなくなってしまったと、困った母からの依頼でした。こんな時母は、「いいよ、ついでの時で」などと言うのですが、よく心配を口にしますし、事実その晩から困るわけですから、早いほうがいいだろうと早速検討しました。浴槽や浴室壁面を下手にいじると防水等の問題がでてきてしまうので、浴室のヘリに挟んでつける介護用の手摺がいい。そう思ってホームセンターなどを回ってみましたが、介護保険の対象商品ということで取扱いしている店舗も限定されており、なかなか見当たりません。店員さんに聞いたら、年に何個も売れるものでもないので置いていないとのこと。なのでネットで探して注文しました。そうしたら出品業者の方が、お困りでしょうから急ぎで送りますとメッセージを添えて翌日には届けてくれました。そういう通販のやりとりは初めてで驚きました。

 

翌日実家に行って仮付けし、父に脱衣室から空の浴槽に入ってもらい、その動きをじっと観察。今度は起き上がって出てもらい、どの位置、どの高さに取り付けるのがベストか調整しました。父にとっても初めての動きですから(こう動けるはずと脳で想像するのと、実際に体を動かすのは大違いの状態なので…)時間はかかります。それでも焦らすことなく、どの位置なら力が入るか、ワンクッション所作を入れたらやりやすくなるかなど検証をしました。さらに浴室から脱衣室に戻ってもらい、その間にどこを持ちたいのか、重心をどこに移動させたいのかを確認して、脱衣室の壁につけていた手摺の高さを直しました。さらに脱衣室の出入に必要な手摺を付けました。結局この日は、浴槽手摺を1ヶ所、壁手摺を2ヶ所取り付け、既存手摺の調整を2ヶ所行いました。

 

父の手摺を自分で付けるようになって思ったことは、バリアフリーというのは健常者が取り付ける感覚と身障者が欲しい感覚に開きがあるということです。例えば健常者の母が「お父さんはそこは触らないからいらない」なんて言いますが、触りたくても手摺が無いから触れないだけで、明らかに何かを探して体が堪えている。そんな時「本人の感覚だけを聞きたいから他人は黙ってて」と私は言うのですが、やはり父にしても言いたくても言い出せないものもあるようでした。なので「これは見た感じで必要そうだから自分が勝手につけるから、その上で要らなかったら外そうね」と言って付けて帰ると、後日しっかり使っているということもありました。

 

思うに健康な人が考える手摺とは、便利だけど生活の邪魔をせず、美しく、シンプルな物ですが、体の不自由な人の身になれば、それは雲梯で体重移動を確かめながら必死にバーを握り変えていくが如く、自分の所作の中で怪我との恐怖と隣合わせになりながら使う、切実なものに他ならないということです。

 

父にしても、足が動かないということは手の可動範囲を計算しながら次の動線を作り上げていく他なく、ここ持って、椅子の背を持って、こっちのツマミを持って、この手摺を掴んで廊下に出る。タンスの肩のツマミを持って、廊下の水平手摺を持ちながらトイレの前の手摺を持って、ドアを開く。と、中々大変だったりします(※ツマミは家具天板につけました)。

実際このルートが確立するまでは、よく転倒もしました。本人も周りも困っていましたが、強がりをやめて、周りもタカをくくることをやめて向き合い、何とか改善してきました。悩むより付けちゃう。それから考える。で、いいと思っています。

 

きっと同じような状況の人達もいっぱいいるんだろうなと、父の背を見つめながら思いました。直視はしたくないけど受け入れなければいけない。そんな気持ちを積み重ねることが増えました。これからもいろいろあると思いますが、介護は周りの家族(母)の負担を減らすことも大切と思い、向き合っていくと思います。

 

 

 

2018年

5月

15日

静岡こども建築塾出張講座@静岡聖母幼稚園2018

静岡聖母幼稚園様の御依頼で、6月に静岡こども建築塾のワークショップ「紙コップタワーをつくろう」を開催することになりました。幼稚園と小学校の教育的連携が求められる中、空間に関する能力を刺激・開発することで、子ども達が自ら気づき工夫する力、創造的に展開・表現する力を伸ばしていきたいと思います。様々な情報をつなげてモノを創り上げていくことを目指します!

2018年

4月

30日

空間について

こんにちは。GWになりましたね。

今日はURAYAMA FARMのお茶刈りでした。昨年より10日程早いでしょうか。良い天気に恵まれ(恵まれすぎてクラクラでしたが)、3時間で60キロ程収穫することができました。オーガニックな緑茶の味わいが今年はどの様に広がるのか、楽しみにしています。

 

写真は敷地の一角にあるユリノキです。この木の陰になっている一部のエリアでは涼しく快適にお茶刈りができました。

ちなみに日陰と日向とどっちが美味しいお茶になるのか聞いてみたら、日陰だそうです。玉露も菰を掛けますしね。

 

高さ20m以上のユリノキ。足元の空間は木漏れ日が降り注ぐ開放的な気持ちの良い空間です。

この近くでブルーベリーを摘む時に感じる、守られているような感覚は、このユリノキが存在しているおかげだと思うのですが、残念ながら

木が大きく育ちすぎて道路や電線に対して危ないとのことで、伐採を検討している状況です。FARMのシンボルでもあるので、何か代わりの木を植えられればよいのですが。

 

さてお茶刈りの後は建物内で一服です。この建物は明治の頃に建てられた旧家の屋敷で、田の字形のプランの南側に回廊が廻るつくりとなっています。建物の中心は暗いのですが、そのぶん庭に面した回廊から差し込む光を強く感じます。ガラス越しに見える庭木門と紅葉が目を楽しませてくれます。

 

現在の世の中の建物では明るい空間が良い空間として評価をされがちですが、こういう闇がある空間も、目を閉じれば建物の存在が消え周囲の自然と自分が一体となるような感覚をもたらしてくれる面白さがあります。

内部でも外部でも、空間評価の指標はその場所次第なのかもしれませんね。

 

 

 

2018年

4月

24日

JIA静岡総会にて

こんにちは。

昨日、私が所属する日本建築家協会東海支部静岡地域会(JIA静岡)の通常総会が開かれ、今期より副地域会長を努めることとなりました。他の諸先輩方に比べれば若輩者ではありますが、ひとつひとつ自然体で向き合って参りたいと思います。

 

今年の役員改選は、東海支部(静岡、愛知、岐阜、三重)全体としても大きく世代交代をしていくタイミングらしく、新しく支部長になられる方も私が東海支部設計協議委員時代に委員長としてお世話になった方でして、これからより明るく親しみやすい会になっていくのではないかと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 

総会の後は、先日掛川にも来て下さった構造設計者の山辺先生の講演がありました。私も山辺先生の書籍販売係として働いていましたが、多数の方がご来場下さり盛会でした。個人的にも新しい出会いがあり、有意義な時間でした。

 

 

2018年

4月

13日

PTAについて

こんにちは。

4月になり新学期も始まり、子供のいるご家庭ではPTAの役決めにドキドキした方もいるのではないでしょうか。私の息子が通っている小学校でも先日クラスの学年委員の選出がありました。出産した妻の代理で私が出席したのですが、高学年は大変だからという理由で誰も手を挙げず、案の定くじ引きになりました。

 

今までにやって来なかった人が順番に竹ひごを引いていったのですが、皆さん凄く緊張してまして、自分の番になり「そんな当たるわけ無いだろ」とヒュッと引いたら先端に黒い墨が。まんまと引いてしまいました。

そしてその後各クラスの学年委員が集まって学年委員長を決めて下さいということで、今度はじゃんけん。やばい、やばい、ドンドン変な流れになっていく~と、気づいた時には6年次の委員長になっていました。

 

知った親もいるのでなんとかなるとは思うんですが、何でしょう。今までくじすら当たったことがないのにこれに当たるかと、久々にボー然です。

 

だけどまあ、そこまで大袈裟な話とは思えないし、都市伝説のように皆さんが忌避している役のようなんですが(笑)、今までやってきて下さった方々がいたからこうして我々もいれると考えれば、これも運命と切り替えて、やってみることにしました。

 

仕事以外の社会活動について、皆さんはどうしているでしょうか。

 

私も色々頼まれることがあるのですが、受ける基準としては、やったことのないこと、心が動くことを優先しています。もちろん義理や行きがかりもあるのですが、建設的であれるかどうかをポイントにしています。やり方としては、考えすぎずにパッパとやりますが、時には遠目で見ること、ずるずるやることも覚えてきました。

 

建築が社会の中から生まれてくる以上、社会の中の自分でいることも大切なのかもしれません。

まだまだ修行中です。

 

 

 

2018年

3月

28日

私事ではございますが

私事ではございますが、本日、八木家に3人目の子供が生まれました。これで、男、女、女のきょうだいになりました。

 

写真は看護師さんに撮っていただきました。後ろに写っているのが5歳のお姉ちゃん。事務所設立の翌年に生まれた子でした。振り返れば早いものですね。今では能天気な10歳のお兄ちゃんよりしっかりしている気がします。

 

3人目を抱いた感想は、「ああ~こんな感じか~」のような、「おお~結構しっかりしてるな~」のような、何とも言えない微妙な感じ。自分の表情にも出てますね。

これからの長い子育てを考えると若干気が遠くもなりますが(笑)、子供から受ける刺激が多いのもまた事実。なるようになると開き直り楽しくやっていきたいと思います。

 

 

 

2018年

3月

13日

受け継がれるもの

一昨日、静岡市の日本平の裾野に位置する遊木の森にて、ボーイスカウト静岡22団カブスカウト隊(小3~小5)の本年度最後の活動をやってまいりました。写真はカブ隊隊長撮影による1組の記念写真。この1組のデンリーダー(サポート役)を本年度私が務めさせていただきました。

 

浜辺で遊んだりナイトハイクをしたり、キャンプや山越えをしたりスタンツ(劇)を考えたり。ざっくりとしたデンリーダーに子ども達もよくついてきてくれ、色々なことに楽しく取り組むことができました。笑顔がパワーの源だと実感する日々でした。

 

そして最後のこの日は、子ども達でカレーやプリンを作ったりゲームをしたり、青空のもと自然の中で伸び伸びと過ごしました。

 

うちの子はスポーツに集中する為この日で退団でしたが、寂しい気持ち以上にやり切った気持ちも大きく、貴重な経験を通し成長することができたようでした。(と、父は願う)

静岡22団カブ隊の隊長、副長、2組のデンリーダーさん、保護者の皆様、ありがとうございました。そして最後にスカウトのみんなからもらったデンリーダー宛てのお手紙、本当に嬉しかったよ。ありがとう。

 

カブ隊の定めは「すじたおす」。

カブスカウトは、

素直であります。

自分のことは自分でやります。

互いに助け合います。

幼き者をいたわります。

進んで良いことをします。

 

受け継がれるこの精神があれば大人になっても大抵のことは大丈夫です。

スカウトのみんな、「いつも元気」で頑張っていって下さい!

応援しています!

 

 

 

2018年

2月

21日

取材を受けました

こんにちは。今日は寒い曇り空ですね。

そんな中、午前中に静岡朝日テレビさんが事務所に取材に来られました。現在うちが出している静岡市立図書館の雑誌スポンサー広告の件で話を聞きたいということで、動機や思い、効果や展望などなどを・・・。。

 

う~ん、上手く答えられたのか。不安です(汗)

婉曲な言い回しで放送には使いづらい回答になっちゃったかな。

 

こういう広告は瞬間的に効果が出るものでもないし(出る方もいるかもしれないが)、むしろ社会との関わり方を示すことで、事業に対する信用を補完することが大切だと思っています。意外と皆さんそういう所を見ていて、お声を掛けてくれることも増えました。地域に根付き貢献する建築設計事務所としてのブランディングが一番の目的です。

 

それと、よくお世話になる図書館に対して少しでも役に立てるならという気持ちが残りの半分。職員の方々は本当に良い人ばかりで、親身に相談にも乗ってくれるし、だからこそやってみようかなという気持ちもあります。そういうところに自分は弱いもんで(笑)

 

放送は明日2月22日夕方6時15分からのローカルニュースで流すそうです。

よろしければご覧ください。

 

 

2018年

2月

10日

森町から掛川へ

昨日はJIA静岡の建築ウォッチングで森町と掛川に行ってまいりました。最初に訪れたのは森町の山間に建つ友田家住宅。国指定重要文化財です。日本昔話で出てきそうな庄屋さんの家のフォルムですが、遠州の古民家ではこのような形態がよく見られます。

味のある茅葺き寄棟造りのこの屋根も5年程前に吹き替えられており、その際に耐震補強も行われました。維持をしていくのも難しい所もありますが、森町がサポートしながら後世につなげています。

この日は森町教育委員会の方が現地で説明をしてくださりました。寒いからと中では囲炉裏に炭火をおこしてお茶を出して下さりました。温まりました。ありがとうございます。

友田家の祖先は伊賀国鞆田荘だそうで、平清盛の厳島大明神造営に関わり、奥出雲で刀鍛冶になり、源平合戦後に平家落人としてこの地に土着したとか。森町には天方城という城があり、徳川と武田が遠州の覇権を巡り激戦を繰り広げた歴史もあります。現在の当主の方が47代目とのことですが、歴史の変遷の中で建物が残り続けるということに運命的なものも感じました。

午後は掛川市森林組合新事務所を訪れました。中規模木造2階建てで、設計はJIA静岡の前会長でもある村松篤さん、構造設計は山辺豊彦さんが担当されました。

壁や屋根版に120ミリ厚のWALC(ウッドエーエルシー)を採用しており、面材として剛性をとることで屋根垂木を無くし、同時に断熱、仕上げを兼ねる造りとなっています。床には土足使用の圧密フローリングを採用し、全て掛川の木を用い、岐阜や長野の製材会社が建材化しました。そのおかげで実質工期が75日という驚きの工程を実現したそうです。

見学と共に関係者の講演会が行われ、構造設計者の山辺さんもお話くださりました。山辺さんは木造構造設計の第一人者でして私自身お会いするのは初めてだったのですが、ポイントをついた解説で話が非常に分かりやすくどんどん引き込まれていきました。特に木造の架構計画の考え方、ピン接合を減らして安定させていく手法や、一方向ラーメン&一方向壁で構成するセオリー、木の素材特性を活かしたディテールの設計法など、とても参考になりました。講演の後で個人的に建物を見ながら話をさせて頂きましたが、フランクで良いお人柄の方でした。

設計者の村松さんが提唱した、この地域の情報発信基地になるようにという考え方も賛同しました。情報は何も行政や観光施設、メディアが独占しているわけではない。こういう組合が地域の中で担ってもいいですよね。

組合長(実は私の親戚(笑))の話によると、昔の人は「利益を生むわけでもない建物にお金をかける必要なんてない」とも言ったそうです。でも若手が森林の仕事を担ってくる中で、皆が働きやすい、お互いの顔が見える開かれた環境が必要なんじゃないかと思い建設することを決めたそうです。そして新事務所ができてからいいこともあり、木を伐る中で、皆が川下の事も考えながら大事に伐るようになったとか。何メートルものが欲しいという注文があった時に、「ああ、建物のあの辺りの部材に使うのかな?」と川上で思ってくれるということは、川下にいる我々にとってとてもありがたいことです。その意味でもこのプロジェクトは大成功だったのでしょう。昨日は仕事中にも関わらず見学をさせて頂き本当にありがとうございました。今後ご縁があれば是非一緒に仕事をさせてもらえればと思います。これからの掛川市森林組合さんのご発展を心よりお祈りしています!!

 

 

 

2018年

1月

18日

ダルマに願いを

こんにちは。今日は現在お話を頂いている案件のプレゼンでした。短い時間ではありましたが、設計の考え方をしっかりと説明させて頂きました。ありがとうございました。

途中で汗が出てきたので話に熱くなっちゃったかなと思っていたのですが、外に出たらとても暖かくて驚きました。もう春がやってきているのですね~。事務所に戻ったら黄色いダルマと目が会いました。「あんたは商売やってるんだから!」と正月に母から強引に手渡されたものです(笑)ダルマさんお願い、プレゼンの結果、良いお返事を頂けますように!

 

 

 

2018年

1月

04日

仕事始め

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2018年の元旦は、近くの臨済寺に初詣です。近所には出店が並び大賑わいの浅間神社もありますが、私としては静かに清涼な気持ちで新年をスタートしたかったので、家族で散歩がてらやってきました。

臨済寺は今川家の菩提寺で、徳川家康が今川家の人質時代に今川の軍師太原雪斎から武将として人間としての教育を施された場所でもあります。9歳から12歳の頃、当時は竹千代でした。

案の定、人影は多くありません。春のような日差しの中、穏やかな気持ちで石段を上っていきました。

何をお願いしようか、目標を設定するために昨年を振り返りました。

昨年前半はURAYAMA FARMのサポートを始めたり、静岡こども建築塾をいくつか外部から依頼されました。

夏から秋には林業関係の学びや出会いがあったり、後半は父が手術をして実家に手摺をたくさん付けたりと、仕事以外にもいろんな事がありました。

特に林業のことは大きくて、長年動いていなかった山の問題の解決についてきっかけになればと思っています。

何も手を付けなく放棄してしまったらそこで終わってしまうけど、将来の為の現状維持とし、何かが動いている状況を作っておけばその内チャンスが来るかもしれない。そんな開き直った心境です。

なので農業デザイン部だったHPのタグを、農林デザイン部に変えておきました(笑)

自然の恵みと自然素材を上手く組み合わせて、ひとりでも多くの人に届けていきたいですね。

父の手術も個人的には考えさせられることでした。足が不自由になり何だろうと思っていた所、たまたまテレビの医療番組を見て症状が当てはまり、すぐに検査して病名が判明。退院後、父の動線に手摺をつけ始めました。父親として息子に助けてくれ、手摺をつけてくれなんて言いたくない気持ちもあったでしょう。何をやってるんだと受け入れたくない所もありました。こちらとしてはたいした事でもないのですが、父としては5年前に介護の末他界した祖母の姿がよぎったのかもしれません。あの時も私が手摺をつけましたから。

ただ別にこういうのって、父の為だけにやっていることでは無くて、そばで世話をする母のためでもあるんですね。

全くダメだって気持ちにならないように、頑張れば出来るかもという状況を作ってあげないとリハビリにならない。更に言うと何でもかんでも楽させない(母談)。

祖母の介護を長年してきた母が大変にならないように、息子としてはそこだけが願いです。

父自体は好き放題生きている人なので、男同士心の中で線を引いたりうまく言葉にできない気持ちもありますが…。

これから高齢化社会が進み、自分達の世代がそういうことに向き合い始めていくことを実感しました。

健康であること、継続できること、つながりを持てること。そのようなことが私達の営みの基本となっていることに改めて思い至り、手を合わせました。

ちなみに臨済寺の本殿に至るアプローチは細く、一組ずつがやっと。ドヤドヤと何列かで行くのではなく、心を落ち着けて向かえる所がいいですね。参拝する人間の心を軽んじない配慮のような気がします。

3日は富士宮の富士山世界遺産センターに行ってきました。設計は、私が大学2年生の設計演習の授業で指導を受けた建築家、坂茂さんです。既存の鳥居とのコントラストが面白いなと感じました。

初め、木の逆さ富士の部分が大きすぎてプロポーションがおかしいんじゃないかとグルグル周りを回ってしまいました。予算オーバーもあったらしいので調整したのかもしれません。内部の螺旋状に登っていく展示動線では、スクリーンに映る人々の影が富士登山の姿を表現しているようでした。

山岳信仰の山でもある富士山。大きなものを眺めることで感じるものも在ります。この地で生活できることに感謝して今年も頑張っていきたいと思います。