ブログ

2018年

6月

19日

近況につきまして

先日、静岡こども建築塾のニュースが放送されると告知しましたが、延期し続けています(涙)

というのも、県内でバタバタ大きな事件が起きてしまったり、昨日は大阪北部地震が起きてしまったりと、このところまさに物情騒然・・・。

 

まあ紙コップタワーは平和な話なので、タイミングのよいところで流してくだされば御の字かと。

一応今日放送予定らしいのですが、地震の続報から確定ではないらしく、気長に待たせていただきます。参加者の皆さん、やきもきしますよね。しょうがない、待ちましょう。

 

昨日は沼津で高校生の進路相談にのってきました。この日も相談が途切れることなく終了時間いっぱいまでやりました。高校生といえど人生かけてますからね、真面目な子には真剣に向かい合うわけですから、やっぱり疲れました。

 

社会人アドバイザーとしてこの時期毎年やってきた活動も今年で5年目。一定の役割も果たせましたので、これを節目に卒業したいと思います。

 

いろいろな子がいましたが、自分でもよくやりました。多くの出会いが得難い経験になりました。

関係者の方々に感謝申し上げると共に、高校生たちが自分らしい未来を頑張って切り開いてくれることを願っています。ありがとうございました。

 

 

2018年

6月

11日

ニュース告知です

6月13日に開催する、「静岡こども建築塾@静岡聖母幼稚園」の様子が、

翌日の14日夕方のテレビニュースで放送されることになりました。

 

6月14日 →6月18日同時刻に変更になりました

静岡あさひテレビ

とびっきり静岡

18:15~19:00

ローカルニュース内にて

 

よろしければ御覧ください。

このまま台風が静かに去っていくことを願っています。

 

2018年

6月

11日

沈黙を設計する

週末の土曜日に、建築家の出江寛先生と食事を共にする機会がありました。出江先生は大阪を拠点に活躍された大家で、艶のある独特の感性と美学はまさに名人。御年86歳ですが矍鑠とお元気で、私に建築の極意を話してくださいました。

 

「空間の間合いは言葉の間合いと共通するものがある」

京都出身の出江先生らしく、程よい距離感、人が何かを察する絶妙な感覚は、言葉の感性が基本にあるとのこと。次にどんな空間が現れるか、予兆というものが感じられることがとても大事なのではないか、また同時に表さないことも大事なのかもしれないと、含蓄のあるお話でした。

 

「沈黙を設計する」

建築自身が何かをしゃべるわけではない。長く使ってもらうためには時に耐えることが必要で、時とは沈黙である。素材を一つ選ぶにしても常にそれを忘れてはならない。思えば、良い建築空間の中に入った時というのは、必ず静けさを感じるものです。静かになってしまうというのか。やはりこれが建築の原点かもしれません。

 

「影を設計する」

影、陰影ともいうべきでしょうか。その濃淡をいかに設計していくか。そこに景観をつくる建築の立ち姿が現れるのでしょう。先生はかつて、京都市の役人が「光り輝く京都をつくる」と言った時に、「何たる教養のない馬鹿なだ!」と怒ったそうで、まあ役人の方も深く考えてなかったのでしょうが、その繊細な部分を常に意識し続けるべしという戒め、よく分かりました。

 

美学。

うん、美学なんでしょうね。やはり。

その厳しさ、私は好きです。 

 

 

2018年

5月

28日

手摺とバリアフリー

この半年、実家の中に手摺をつけることが増えました。父が病気になってから足が不自由になり、自分の足の力だけで立ち上がったり歩いたりすることが難しくなりました。リハビリをしていますが直ぐに回復するわけではなく、かといって日常生活は送らなければいけないということで、足の踏ん張りがきかない父の生活動線や所作に合わせて、あちらこちらに私が手摺を付けています。

 

先日は浴室に付けました。父が転倒したり浴槽から立ちあがれなくなってしまったと、困った母からの依頼でした。こんな時母は、「いいよ、ついでの時で」などと言うのですが、よく心配を口にしますし、事実その晩から困るわけですから、早いほうがいいだろうと早速検討しました。浴槽や浴室壁面を下手にいじると防水等の問題がでてきてしまうので、浴室のヘリに挟んでつける介護用の手摺がいい。そう思ってホームセンターなどを回ってみましたが、介護保険の対象商品ということで取扱いしている店舗も限定されており、なかなか見当たりません。店員さんに聞いたら、年に何個も売れるものでもないので置いていないとのこと。なのでネットで探して注文しました。そうしたら出品業者の方が、お困りでしょうから急ぎで送りますとメッセージを添えて翌日には届けてくれました。そういう通販のやりとりは初めてで驚きました。

 

翌日実家に行って仮付けし、父に脱衣室から空の浴槽に入ってもらい、その動きをじっと観察。今度は起き上がって出てもらい、どの位置、どの高さに取り付けるのがベストか調整しました。父にとっても初めての動きですから(こう動けるはずと脳で想像するのと、実際に体を動かすのは大違いの状態なので…)時間はかかります。それでも焦らすことなく、どの位置なら力が入るか、ワンクッション所作を入れたらやりやすくなるかなど検証をしました。さらに浴室から脱衣室に戻ってもらい、その間にどこを持ちたいのか、重心をどこに移動させたいのかを確認して、脱衣室の壁につけていた手摺の高さを直しました。さらに脱衣室の出入に必要な手摺を付けました。結局この日は、浴槽手摺を1ヶ所、壁手摺を2ヶ所取り付け、既存手摺の調整を2ヶ所行いました。

 

父の手摺を自分で付けるようになって思ったことは、バリアフリーというのは健常者が取り付ける感覚と身障者が欲しい感覚に開きがあるということです。例えば健常者の母が「お父さんはそこは触らないからいらない」なんて言いますが、触りたくても手摺が無いから触れないだけで、明らかに何かを探して体が堪えている。そんな時「本人の感覚だけを聞きたいから他人は黙ってて」と私は言うのですが、やはり父にしても言いたくても言い出せないものもあるようでした。なので「これは見た感じで必要そうだから自分が勝手につけるから、その上で要らなかったら外そうね」と言って付けて帰ると、後日しっかり使っているということもありました。

 

思うに健康な人が考える手摺とは、便利だけど生活の邪魔をせず、美しく、シンプルな物ですが、体の不自由な人の身になれば、それは雲梯で体重移動を確かめながら必死にバーを握り変えていくが如く、自分の所作の中で怪我との恐怖と隣合わせになりながら使う、切実なものに他ならないということです。

 

父にしても、足が動かないということは手の可動範囲を計算しながら次の動線を作り上げていく他なく、ここ持って、椅子の背を持って、こっちのツマミを持って、この手摺を掴んで廊下に出る。タンスの肩のツマミを持って、廊下の水平手摺を持ちながらトイレの前の手摺を持って、ドアを開く。と、中々大変だったりします(※ツマミは家具天板につけました)。

実際このルートが確立するまでは、よく転倒もしました。本人も周りも困っていましたが、強がりをやめて、周りもタカをくくることをやめて向き合い、何とか改善してきました。悩むより付けちゃう。それから考える。で、いいと思っています。

 

きっと同じような状況の人達もいっぱいいるんだろうなと、父の背を見つめながら思いました。直視はしたくないけど受け入れなければいけない。そんな気持ちを積み重ねることが増えました。これからもいろいろあると思いますが、介護は周りの家族(母)の負担を減らすことも大切と思い、向き合っていくと思います。

 

 

 

2018年

5月

15日

静岡こども建築塾出張講座@静岡聖母幼稚園2018

静岡聖母幼稚園様の御依頼で、6月に静岡こども建築塾のワークショップ「紙コップタワーをつくろう」を開催することになりました。幼稚園と小学校の教育的連携が求められる中、空間に関する能力を刺激・開発することで、子ども達が自ら気づき工夫する力、創造的に展開・表現する力を伸ばしていきたいと思います。様々な情報をつなげてモノを創り上げていくことを目指します!

2018年

4月

30日

空間について

こんにちは。GWになりましたね。

今日はURAYAMA FARMのお茶刈りでした。昨年より10日程早いでしょうか。良い天気に恵まれ(恵まれすぎてクラクラでしたが)、3時間で60キロ程収穫することができました。オーガニックな緑茶の味わいが今年はどの様に広がるのか、楽しみにしています。

 

写真は敷地の一角にあるユリノキです。この木の陰になっている一部のエリアでは涼しく快適にお茶刈りができました。

ちなみに日陰と日向とどっちが美味しいお茶になるのか聞いてみたら、日陰だそうです。玉露も菰を掛けますしね。

 

高さ20m以上のユリノキ。足元の空間は木漏れ日が降り注ぐ開放的な気持ちの良い空間です。

この近くでブルーベリーを摘む時に感じる、守られているような感覚は、このユリノキが存在しているおかげだと思うのですが、残念ながら

木が大きく育ちすぎて道路や電線に対して危ないとのことで、伐採を検討している状況です。FARMのシンボルでもあるので、何か代わりの木を植えられればよいのですが。

 

さてお茶刈りの後は建物内で一服です。この建物は明治の頃に建てられた旧家の屋敷で、田の字形のプランの南側に回廊が廻るつくりとなっています。建物の中心は暗いのですが、そのぶん庭に面した回廊から差し込む光を強く感じます。ガラス越しに見える庭木門と紅葉が目を楽しませてくれます。

 

現在の世の中の建物では明るい空間が良い空間として評価をされがちですが、こういう闇がある空間も、目を閉じれば建物の存在が消え周囲の自然と自分が一体となるような感覚をもたらしてくれる面白さがあります。

内部でも外部でも、空間評価の指標はその場所次第なのかもしれませんね。

 

 

 

2018年

4月

24日

JIA静岡総会にて

こんにちは。

昨日、私が所属する日本建築家協会東海支部静岡地域会(JIA静岡)の通常総会が開かれ、今期より副地域会長を努めることとなりました。他の諸先輩方に比べれば若輩者ではありますが、ひとつひとつ自然体で向き合って参りたいと思います。

 

今年の役員改選は、東海支部(静岡、愛知、岐阜、三重)全体としても大きく世代交代をしていくタイミングらしく、新しく支部長になられる方も私が東海支部設計協議委員時代に委員長としてお世話になった方でして、これからより明るく親しみやすい会になっていくのではないかと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 

総会の後は、先日掛川にも来て下さった構造設計者の山辺先生の講演がありました。私も山辺先生の書籍販売係として働いていましたが、多数の方がご来場下さり盛会でした。個人的にも新しい出会いがあり、有意義な時間でした。

 

 

2018年

4月

13日

PTAについて

こんにちは。

4月になり新学期も始まり、子供のいるご家庭ではPTAの役決めにドキドキした方もいるのではないでしょうか。私の息子が通っている小学校でも先日クラスの学年委員の選出がありました。出産した妻の代理で私が出席したのですが、高学年は大変だからという理由で誰も手を挙げず、案の定くじ引きになりました。

 

今までにやって来なかった人が順番に竹ひごを引いていったのですが、皆さん凄く緊張してまして、自分の番になり「そんな当たるわけ無いだろ」とヒュッと引いたら先端に黒い墨が。まんまと引いてしまいました。

そしてその後各クラスの学年委員が集まって学年委員長を決めて下さいということで、今度はじゃんけん。やばい、やばい、ドンドン変な流れになっていく~と、気づいた時には6年次の委員長になっていました。

 

知った親もいるのでなんとかなるとは思うんですが、何でしょう。今までくじすら当たったことがないのにこれに当たるかと、久々にボー然です。

 

だけどまあ、そこまで大袈裟な話とは思えないし、都市伝説のように皆さんが忌避している役のようなんですが(笑)、今までやってきて下さった方々がいたからこうして我々もいれると考えれば、これも運命と切り替えて、やってみることにしました。

 

仕事以外の社会活動について、皆さんはどうしているでしょうか。

 

私も色々頼まれることがあるのですが、受ける基準としては、やったことのないこと、心が動くことを優先しています。もちろん義理や行きがかりもあるのですが、建設的であれるかどうかをポイントにしています。やり方としては、考えすぎずにパッパとやりますが、時には遠目で見ること、ずるずるやることも覚えてきました。

 

建築が社会の中から生まれてくる以上、社会の中の自分でいることも大切なのかもしれません。

まだまだ修行中です。

 

 

 

2018年

3月

28日

私事ではございますが

私事ではございますが、本日、八木家に3人目の子供が生まれました。これで、男、女、女のきょうだいになりました。

 

写真は看護師さんに撮っていただきました。後ろに写っているのが5歳のお姉ちゃん。事務所設立の翌年に生まれた子でした。振り返れば早いものですね。今では能天気な10歳のお兄ちゃんよりしっかりしている気がします。

 

3人目を抱いた感想は、「ああ~こんな感じか~」のような、「おお~結構しっかりしてるな~」のような、何とも言えない微妙な感じ。自分の表情にも出てますね。

これからの長い子育てを考えると若干気が遠くもなりますが(笑)、子供から受ける刺激が多いのもまた事実。なるようになると開き直り楽しくやっていきたいと思います。

 

 

 

2018年

3月

13日

受け継がれるもの

一昨日、静岡市の日本平の裾野に位置する遊木の森にて、ボーイスカウト静岡22団カブスカウト隊(小3~小5)の本年度最後の活動をやってまいりました。写真はカブ隊隊長撮影による1組の記念写真。この1組のデンリーダー(サポート役)を本年度私が務めさせていただきました。

 

浜辺で遊んだりナイトハイクをしたり、キャンプや山越えをしたりスタンツ(劇)を考えたり。ざっくりとしたデンリーダーに子ども達もよくついてきてくれ、色々なことに楽しく取り組むことができました。笑顔がパワーの源だと実感する日々でした。

 

そして最後のこの日は、子ども達でカレーやプリンを作ったりゲームをしたり、青空のもと自然の中で伸び伸びと過ごしました。

 

うちの子はスポーツに集中する為この日で退団でしたが、寂しい気持ち以上にやり切った気持ちも大きく、貴重な経験を通し成長することができたようでした。(と、父は願う)

静岡22団カブ隊の隊長、副長、2組のデンリーダーさん、保護者の皆様、ありがとうございました。そして最後にスカウトのみんなからもらったデンリーダー宛てのお手紙、本当に嬉しかったよ。ありがとう。

 

カブ隊の定めは「すじたおす」。

カブスカウトは、

素直であります。

自分のことは自分でやります。

互いに助け合います。

幼き者をいたわります。

進んで良いことをします。

 

受け継がれるこの精神があれば大人になっても大抵のことは大丈夫です。

スカウトのみんな、「いつも元気」で頑張っていって下さい!

応援しています!

 

 

 

2018年

2月

21日

取材を受けました

こんにちは。今日は寒い曇り空ですね。

そんな中、午前中に静岡朝日テレビさんが事務所に取材に来られました。現在うちが出している静岡市立図書館の雑誌スポンサー広告の件で話を聞きたいということで、動機や思い、効果や展望などなどを・・・。。

 

う~ん、上手く答えられたのか。不安です(汗)

婉曲な言い回しで放送には使いづらい回答になっちゃったかな。

 

こういう広告は瞬間的に効果が出るものでもないし(出る方もいるかもしれないが)、むしろ社会との関わり方を示すことで、事業に対する信用を補完することが大切だと思っています。意外と皆さんそういう所を見ていて、お声を掛けてくれることも増えました。地域に根付き貢献する建築設計事務所としてのブランディングが一番の目的です。

 

それと、よくお世話になる図書館に対して少しでも役に立てるならという気持ちが残りの半分。職員の方々は本当に良い人ばかりで、親身に相談にも乗ってくれるし、だからこそやってみようかなという気持ちもあります。そういうところに自分は弱いもんで(笑)

 

放送は明日2月22日夕方6時15分からのローカルニュースで流すそうです。

よろしければご覧ください。

 

 

2018年

2月

10日

森町から掛川へ

昨日はJIA静岡の建築ウォッチングで森町と掛川に行ってまいりました。最初に訪れたのは森町の山間に建つ友田家住宅。国指定重要文化財です。日本昔話で出てきそうな庄屋さんの家のフォルムですが、遠州の古民家ではこのような形態がよく見られます。

味のある茅葺き寄棟造りのこの屋根も5年程前に吹き替えられており、その際に耐震補強も行われました。維持をしていくのも難しい所もありますが、森町がサポートしながら後世につなげています。

この日は森町教育委員会の方が現地で説明をしてくださりました。寒いからと中では囲炉裏に炭火をおこしてお茶を出して下さりました。温まりました。ありがとうございます。

友田家の祖先は伊賀国鞆田荘だそうで、平清盛の厳島大明神造営に関わり、奥出雲で刀鍛冶になり、源平合戦後に平家落人としてこの地に土着したとか。森町には天方城という城があり、徳川と武田が遠州の覇権を巡り激戦を繰り広げた歴史もあります。現在の当主の方が47代目とのことですが、歴史の変遷の中で建物が残り続けるということに運命的なものも感じました。

午後は掛川市森林組合新事務所を訪れました。中規模木造2階建てで、設計はJIA静岡の前会長でもある村松篤さん、構造設計は山辺豊彦さんが担当されました。

壁や屋根版に120ミリ厚のWALC(ウッドエーエルシー)を採用しており、面材として剛性をとることで屋根垂木を無くし、同時に断熱、仕上げを兼ねる造りとなっています。床には土足使用の圧密フローリングを採用し、全て掛川の木を用い、岐阜や長野の製材会社が建材化しました。そのおかげで実質工期が75日という驚きの工程を実現したそうです。

見学と共に関係者の講演会が行われ、構造設計者の山辺さんもお話くださりました。山辺さんは木造構造設計の第一人者でして私自身お会いするのは初めてだったのですが、ポイントをついた解説で話が非常に分かりやすくどんどん引き込まれていきました。特に木造の架構計画の考え方、ピン接合を減らして安定させていく手法や、一方向ラーメン&一方向壁で構成するセオリー、木の素材特性を活かしたディテールの設計法など、とても参考になりました。講演の後で個人的に建物を見ながら話をさせて頂きましたが、フランクで良いお人柄の方でした。

設計者の村松さんが提唱した、この地域の情報発信基地になるようにという考え方も賛同しました。情報は何も行政や観光施設、メディアが独占しているわけではない。こういう組合が地域の中で担ってもいいですよね。

組合長(実は私の親戚(笑))の話によると、昔の人は「利益を生むわけでもない建物にお金をかける必要なんてない」とも言ったそうです。でも若手が森林の仕事を担ってくる中で、皆が働きやすい、お互いの顔が見える開かれた環境が必要なんじゃないかと思い建設することを決めたそうです。そして新事務所ができてからいいこともあり、木を伐る中で、皆が川下の事も考えながら大事に伐るようになったとか。何メートルものが欲しいという注文があった時に、「ああ、建物のあの辺りの部材に使うのかな?」と川上で思ってくれるということは、川下にいる我々にとってとてもありがたいことです。その意味でもこのプロジェクトは大成功だったのでしょう。昨日は仕事中にも関わらず見学をさせて頂き本当にありがとうございました。今後ご縁があれば是非一緒に仕事をさせてもらえればと思います。これからの掛川市森林組合さんのご発展を心よりお祈りしています!!

 

 

 

2018年

1月

18日

ダルマに願いを

こんにちは。今日は現在お話を頂いている案件のプレゼンでした。短い時間ではありましたが、設計の考え方をしっかりと説明させて頂きました。ありがとうございました。

途中で汗が出てきたので話に熱くなっちゃったかなと思っていたのですが、外に出たらとても暖かくて驚きました。もう春がやってきているのですね~。事務所に戻ったら黄色いダルマと目が会いました。「あんたは商売やってるんだから!」と正月に母から強引に手渡されたものです(笑)ダルマさんお願い、プレゼンの結果、良いお返事を頂けますように!

 

 

 

2018年

1月

04日

仕事始め

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

2018年の元旦は、近くの臨済寺に初詣です。近所には出店が並び大賑わいの浅間神社もありますが、私としては静かに清涼な気持ちで新年をスタートしたかったので、家族で散歩がてらやってきました。

臨済寺は今川家の菩提寺で、徳川家康が今川家の人質時代に今川の軍師太原雪斎から武将として人間としての教育を施された場所でもあります。9歳から12歳の頃、当時は竹千代でした。

案の定、人影は多くありません。春のような日差しの中、穏やかな気持ちで石段を上っていきました。

何をお願いしようか、目標を設定するために昨年を振り返りました。

昨年前半はURAYAMA FARMのサポートを始めたり、静岡こども建築塾をいくつか外部から依頼されました。

夏から秋には林業関係の学びや出会いがあったり、後半は父が手術をして実家に手摺をたくさん付けたりと、仕事以外にもいろんな事がありました。

特に林業のことは大きくて、長年動いていなかった山の問題の解決についてきっかけになればと思っています。

何も手を付けなく放棄してしまったらそこで終わってしまうけど、将来の為の現状維持とし、何かが動いている状況を作っておけばその内チャンスが来るかもしれない。そんな開き直った心境です。

なので農業デザイン部だったHPのタグを、農林デザイン部に変えておきました(笑)

自然の恵みと自然素材を上手く組み合わせて、ひとりでも多くの人に届けていきたいですね。

父の手術も個人的には考えさせられることでした。足が不自由になり何だろうと思っていた所、たまたまテレビの医療番組を見て症状が当てはまり、すぐに検査して病名が判明。退院後、父の動線に手摺をつけ始めました。父親として息子に助けてくれ、手摺をつけてくれなんて言いたくない気持ちもあったでしょう。何をやってるんだと受け入れたくない所もありました。こちらとしてはたいした事でもないのですが、父としては5年前に介護の末他界した祖母の姿がよぎったのかもしれません。あの時も私が手摺をつけましたから。

ただ別にこういうのって、父の為だけにやっていることでは無くて、そばで世話をする母のためでもあるんですね。

全くダメだって気持ちにならないように、頑張れば出来るかもという状況を作ってあげないとリハビリにならない。更に言うと何でもかんでも楽させない(母談)。

祖母の介護を長年してきた母が大変にならないように、息子としてはそこだけが願いです。

父自体は好き放題生きている人なので、男同士心の中で線を引いたりうまく言葉にできない気持ちもありますが…。

これから高齢化社会が進み、自分達の世代がそういうことに向き合い始めていくことを実感しました。

健康であること、継続できること、つながりを持てること。そのようなことが私達の営みの基本となっていることに改めて思い至り、手を合わせました。

ちなみに臨済寺の本殿に至るアプローチは細く、一組ずつがやっと。ドヤドヤと何列かで行くのではなく、心を落ち着けて向かえる所がいいですね。参拝する人間の心を軽んじない配慮のような気がします。

3日は富士宮の富士山世界遺産センターに行ってきました。設計は、私が大学2年生の設計演習の授業で指導を受けた建築家、坂茂さんです。既存の鳥居とのコントラストが面白いなと感じました。

初め、木の逆さ富士の部分が大きすぎてプロポーションがおかしいんじゃないかとグルグル周りを回ってしまいました。予算オーバーもあったらしいので調整したのかもしれません。内部の螺旋状に登っていく展示動線では、スクリーンに映る人々の影が富士登山の姿を表現しているようでした。

山岳信仰の山でもある富士山。大きなものを眺めることで感じるものも在ります。この地で生活できることに感謝して今年も頑張っていきたいと思います。

 

 

 

2017年

12月

24日

メリークリスマス

クリスマスの時期になりました。早いもので今年も残す所あと一週間。

師走の焦りに巻き込まれないようにと、車では安全運転を心掛けている八木です。

 

さて先日、平成29年度一級建築士試験設計製図試験の合格発表がありました。

10/8の製図試験で作成した設計図書を2ヶ月かけて審査し、優劣が競われました。

その結果、合格者数は3365人、合格率は37.7%でした。7/23の学科試験(合格率18.4%)を含めて換算すると、総合合格率は10.8%、合格者の平均年齢は31.5歳でした。

 

静岡県では74名の方が合格され、私が教えた生徒達も頑張った結果、その一角を占めることができました。合格された方々に心からお祝いを申し上げるとともに、彼らの努力を支えて下さった関係各位の皆様に改めてお礼申し上げます。

生徒の皆さん、厳しい指導について来て下さりありがとうございました。

 

この試験はナカナカに辛いものでして、避けては通れないとはいえ、避けずとも超えるのがまた大変で。合格者の平均年齢である30歳前後と言えば、結婚や出産など人生が動く時期とも重なっており、単に仕事上の話だけではなく、受験生にとってはまさに人生を賭けた大一番となっています。

 

合否については、ある程度の知性を持った人間同士の相対試験である以上仕方がないのですが、それでも合格者の名前を眺めていると、皆きつい中で必死にやっていた人達だということに納得し、その日々を鮮明に思い出します。

一方で落ちた人は、甘えがあった人、手を抜いていた人、素直に聞けなかった人…。分かる気がします。厳しい言い方ですがこれが現実です。ここから這い上がっていきましょう。

 

そんな大変な試験ですが、良いところもあります。

 

それは、誰かより優位に立たなければ合格できない相対試験を闘う中で、合格した人間は厳しさを手に入れることができるということです。単なる資格の話ではなく、建築の道を生きる上での姿勢とも言うべきものです。

 

私達の仕事が人々の生命や財産を預かるものである以上、大切なことです。誰かの下だったからとか、言い訳とか、そんなことは依頼者には関係ありません。人格を変え、一級建築士として厳しく、自分の責任で決めるのです。

 

生徒達もそれが分かっているのでしょう。見ていると、受かった人同士が本当の友達になれます。だからこそ、去年受かった人は共に戦った仲間の今年の結果が気になるようです。その気持ちが通じたのか、私の携帯にも嬉しい知らせが届きました。本当に良かったね。

 

年の瀬の本当のプレゼント。

合格したみんな、おめでとう!

メリークリスマス!!

 

 

2017年

11月

18日

製材所訪問

急に寒くなってまいりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

この週末あいにくの雨でしたが、製材所さん企画の森林伐採ツアーに急遽お招きいただき参加して参りました。少し早くついたのでストーブを囲みご挨拶。皆さんいい笑顔の方々でホッとしました。約30名程の参加者の皆さんが集まったら、まずは工場見学からスタート。原木がゴロゴロ置かれる中、フォークリフトが一生懸命働いています。

工場内は大きな三角トラス屋根の大空間。

これだけのスパンをよく飛ばすな~と、最初はリベットらしきものが見えたので鉄骨で補強しているのかと思いきや、やはり木造でした。

製材機では、原木が板に加工されていく様子を見ていきました。スライスしたばかりの面は、触ると木の水分で濡れています。因みに右の写真は杉の柱材です。乾燥すると小口からヤニが出てくるとのことで、その様子が分かります。

杉とヒノキはやはり肌合いが違いますね。ヒノキのほうが固いので、しまって密な感じです。

その後2時間弱かけて山の頂上に移動です。

ぬかるんだ山道は大変でしたが、山頂で待っていた切り株ストーブに癒やされました。

この製材所さんは山の管理も請け負っているとのことで、その間伐現場を見せてもらいました。間伐をしないと木が生い茂り過ぎて地表に光が届かなくなる。光が届かなくなると下草が育たなくなるので地肌がむき出しになる。地肌がむき出しになると大雨の時に表土が流れて大きな土砂崩れにもつながってしまうということで、安全な環境保護のためにも

とても大切なことなんですね。それを継続させるためには山林所有者の経済をきちんと回していくことも必要で、静岡県では現在森林税という形で一人年間400円支払っていますが、将来私達がどのような形で環境と経済を両立させていくべきか、よく考えていきたいところです。

この日は静岡県の志太榛原農林の職員の方も参加してくださり雨の中説明していただきました。本当にご苦労様でした。熟練の職人さんのチェーンソー捌きは流石の一言。やはり林業は機械力の勝負だと感じた一日でした。

2017年

11月

06日

ROKI研究棟

昨日はJIA東海支部主催のROKI研究棟見学会にスタッフとして参加してきました。日本建築学会賞、JIA大賞も受賞した作品です。天竜川が浜松平野にちょうど顔を出し始める場所に位置し、眺望も最高です。この日は全国から多くの参加者が訪れ、九州や沖縄などの旧知の建築家達と再開することもできました。内部の撮影は許されませんでしたが、この地でできることをイメージし、仮設を立てて検証していく取り組みは大きな刺激を与えてくれました。

 

設計者の小堀哲夫さんが仰っていた、「建築は本来楽しいもので、もっと自由に工夫をしてつくっていい」という気持ちが良く分かりました。工業系の研究所や開発拠点ってこうあるべきとか、学校の研究所ってこんなもんだろうとか、思考放棄した建築を焼き直してつくっても何の進歩もない。他の用途の建物も、今一度自由に解釈して向き直っていきたいと思った次第でした。

 

 

 

 

2017年

9月

15日

日本建築家協会東海支部 岐阜大会

JIA日本建築家協会東海支部の岐阜大会に参加するため、岐阜市の岐阜メディアコスモスみんなの森にやって参りました。

 

実は岐阜に来るのは初めてです。新幹線では数え切れないくらい通り過ぎているのに、興味はあれどなかなか機会がなくて。

岐阜駅で降りましたが、静かだけどしっかりとした街区のまちという印象でした。平日昼間で賑やかではないけれど、皆落ち着いています。想像していたより山が近く、自分のいる位置や方位が分かりやすい街並みでした。

 

会場となった建物は伊東豊雄さんの設計ですが、どうも最近「みんなの〇〇」というネーミングが目立ちますね。

確かに公共建築は市民のものですが、安易にキャッチーにしているような気がしています。昔、三谷幸喜の「みんなの家」っていう映画があったけど、なんかコミカルな雰囲気が意匠にも出てるんだよな~と、中を歩きながら悶々。そこまでしないといけないもんかと思いつつ、二階の図書館のデスクで2時間ほど仕事をしてしまいました…(苦笑)

午後、初めて金華山山頂の岐阜城を訪れました。私にとってはこちらも大事な目的でした。今から20年程前の大学生の頃に司馬遼太郎の国盗り物語を読んでから、ここからの眺めはどんなものかとずっと想像していました。

来てみれば、確かに麓から急峻な岩山をロープウェーで上って行き、さらに歩いて登るから結構辛い。この城をやっとの思いで斎藤氏から奪い取った信長が、不便だからと降りて麓にまちをつくった気持ちが痛いほど分かりました。また当然とはいえ、こんな高い山の上でも井戸があるのには驚きました。

しかし濃尾平野をぐるりと一望できるロケーションは素晴らしい。北からの山並みがちょうど平野に突き出たような形のこの地から、西は足元を流れる長良川の遠く向こうに関が原、東に木曽御岳山、南に名古屋の超高層を望むことができます。斎藤氏にしてみれば、ここにいれば織田の軍勢が攻めてくるのが丸見えだったことでしょう。美濃を手に入れるのに時間がかかったわけです。

そして夜は長良川の鵜飼いを見に船へ。川原町をぶらついて、日が沈んでくると風情がでてきました。

今回の岐阜大会のテーマは「水の力」。

長良川という大河が、これほどの流域人口を擁するにも関わらず清流として維持されてきた在り方は、これからの時代への大きな示唆になるのではないかというものでした。

海がない美濃にとって、川は重要なインフラでした。川湊を設け、商業や流通の重要な道としても位置づけられ、居住や文化を含めた生活全ての中心でした。

私達の身の回りでも、既に身近なものに戻る時代が来ているような気もします。付き合い方の再編集というのでしょうか。川面の上で地酒を頂きながら、色々と感じることができました。

 

名古屋や岐阜に来ると信州がとても近く感じます。木曽山脈が見えるということはもちろん、料理の味付けであったり雰囲気であったり。静岡とはまた違った風土を楽しんだ一日でした。

2017年

8月

19日

こども建築塾in焼津

8月19日に、焼津市教育委員会社会教育課様の御依頼により、焼津市大富公民館にて静岡こども建築塾「紙コップタワーで焼津のまちをつくろう!」を開催させていただきました。

 

建築レクチャーでは、100年以上前の焼津の港や運河なども紹介し、現在の状況と重ね合わせることでまちの成り立ちをみんなで一緒に学びました。

 

制作では、独創的に広くつながっていく子ども達の作品が地域の連帯感を表しているようでした。仲良く楽しくきちんと取り組めて、とても素晴らしかったです。意識の高さを感じました。

 

参加してくれた沢山のお友達、関係者の皆様、本当にありがとうございました。

今後とも静岡こども建築塾をよろしくお願いします!

 

 

 

2017年

7月

31日

ふじのくに木使い建築カレッジ

7/27、28と伊豆長岡で開催されたふじのくに木使い建築カレッジに参加して参りました。

この企画は静岡県木材協同組合連合会と静岡県が主催し、木材の生産、製材、流通から設計、施工の現場をつなげることを目的に、2日間泊りがけでセミナーやレクチャー、ワークを行い、研鑽と交流を深めてきました。

それぞれの背景をしっかりと理解し、早い段階から情報を共有しながらプロジェクトを進めていくことが、これからの中大規模木造建築を成功させる元になると確信しました。

 

ちなみに会場は伊豆長岡おおとり荘。食事も美味しく大変お世話になりました。

今年の一級建築士製図試験の課題が小規模リゾートホテルでしたので、いいタイミングで見学にもなりました。 

後日、伊豆新聞に掲載された記事の写真を知人が教えてくれました。

そうそう。みんなで頑張ったんですよ。

 

2017年

7月

22日

夕涼み会アートワーク

昨日は静岡聖母幼稚園の夕涼み会でした。

先月行ったワークショップ以来、園からずっと相談されていた紙コップを用いた「氷の世界」の展示を、アートワークとして行いました。

 

様々なスケールの造形が折重なるようにして、青い光を照らしてみると、キリッとした立体感を持つ氷の世界となりました。

足元に配した灯籠や、氷の結晶のモチーフも各所に配し、別世界となりました。

多くの方に喜んでいただけて良かったです。

 

 

 

2017年

7月

11日

静岡市立図書館雑誌スポンサー拡大(麻機、北部、長田)しました!

連日暑い日が続きますね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

うちの近所の静岡高校は、夏の高校野球県大会が始まり早朝から頑張っています。

 

さて、皆様に御報告があります。

当事務所は2年前から静岡市立図書館の雑誌スポンサーとして、中央図書館(VERY)、御幸町図書館(STORY)でスポンサードさせて頂いて参りましたが、この7月1日より新たに、麻機図書館(VERY)、北部図書館(VERY)、長田図書館(AERA with kids)でもスタートしました。

 

麻機図書館は麻機小学校に隣接しており、小さいながらに暖かく落ち着いた雰囲気で、地域の核として機能しています。入館してすぐの右手が雑誌コーナーとなっています。先日確認したら図書館の方がPOPも作ってくださっていました。お気持ち、ありがとうございます。

 

北部図書館は北部体育館に隣接しており、すぐ裏を流れる安倍川の堤を散歩もできる気持ちのいいロケーションです。館内の書棚は高さを抑え、来館者が和める雰囲気づくりがされています。入館してすぐ左手が雑誌コーナーとなっていまして、大きな木の机でゆったりと閲覧できるよう配慮されています。

 

長田図書館は静岡市の長田支所、長田児童館との複合施設の中にあり、長田地区の方々にとって利便性の高い図書館です。メインの雑誌コーナーが奥の方なので、入館してすぐ左斜め前の子育て用の雑誌を選択させていただきました。ご挨拶をしたらすぐに対応していただきました。

 

広告の位置は、雑誌の表紙(小)、裏表紙(大)、書架(小)となっています。もし手にとって頂けたなら、A4サイズの裏表紙も見てもらえたらと願っています。

 

館内の撮影ができないので写真がありませんが、皆さんが図書館に行かれて目にして頂けたら幸いです。私達の生活を豊かにしてくれる図書館を大切に、今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

 

2017年

6月

22日

事業家としての目を持ち建築活動を続けたい

毎月、日本建築家協会本部からJIA MAGAZINEという冊子が送られてくる。

一般の方が目にすることはあまりないが、インタビューや論考を中心に、我々建築家が歩んできた道、これから進む道を考えさせてくれるものでもある。

 

先日届いた7月号を開いてパラパラと眺めていたら、3月に参加した熱海リフレッシュセミナーについて、後日自分が本部に送ったレポートが掲載されていた。

 

自分の文章には、「事業家としての目を持ち建築活動を続けたい」とタイトルが打ってあった。

ん?と思い読んでみたら、職能領域の拡張について、確かに文章の終盤をそう括っていた。少し前のことなので忘れていたが、今の状況のきっかけとなった当時の気持ちを思い出したので、改めて書いておこうと思う。

 

空き家問題、商店街の衰退、団地の高齢化など、現在社会を取り巻く問題については、一方向からこういうものを設計して下さいと

発注されるシステムで解決できるものは少なく、どのような手法で問題となっている状況を改善させられるか、企画やアイデアの提案に負う所が大きい。

 

21世紀に入り社会状況が特に変化している中で、既存の社会を再編集し、新しい社会を生み出す仕事が求められている証拠である。

 

建築の寿命は数十年と長いが、社会問題の顕在化は数年で起こる。両者のミスマッチを紡ぐ、編集力が問われているということだ。

それはいきなり建物をつくることではなく、人の流れや生活、経済やコミュニティといった「コト」を創り出すことに他ならない。

その上で、新しいコトが営まれる場としての環境を、しっかりと建築に帰結させてあげる必要があるということだ。よく簡単にハコモノはいらないという人がいるが、それはコトに対するその人の認識が今だに空っぽであるということを示しているだけである。

 

議論の中で私は、経済のデザイン、マーケットのデザイン、制度のリ・デザインが必要であると発表させていただいた。

建築は社会を良くするための手段と捉え、まずはその仕組みづくりに邁進すればよい。

社会の問題や要望は、事業の芽でもある。

それらを解決し、スムーズな状況をつくり出す事業の場づくりは、建築家の大切な仕事だと私は思っている。

それには、単なるモノをつくる設計者ではなく、コトを考える事業家としての目を持った建築家で在ることが大切だ。

 

「いろいろ条件はあるけど、こうしたらできるよね。これならやる価値あるよね」

そこにこそ、夢があると思っている。

全国の建築家たちと
全国の建築家たちと

2017年

6月

21日

13歳のハローワーク2017

先週の火曜日、13歳のハローワーク社会人講師として、高校生の進路相談にのってきました。

年々意志を持って相談に来る生徒が増えてきて、今年は具体的に資格や大学のことを多く聞かれました。

 

4時間で10人位の相談を受けましたが、その中で一人、印象に残った男子生徒がいました。

 

現在高校三年生で野球部に所属している生徒です。彼は以前、文理選択において、部の練習のことを考え補習の少ない文系を選択してしまったのですが、いざ自分の進路に直面してからそのことを非常に後悔しているとのことでした。当然ですが進路は自分だけのもの。仲間と連れ立ってという訳にはいきません。

 

だから、建築を意識し始めてからは数学や理系科目もしっかりと取り組むことにして、部活だけでなく勉強も頑張る日々を送っているとのことでした。受けている教科を指折り説明してくれながら、ここからなんとかやってやるといった意志がその目に表れていて、相談も熱くなりました。もし私立文系の三年生なら、2教科だけなんて子もいますしね。

 

そして大学をどこにするかの話になり、希望はあるのか聞いてみると、北陸の国立大学を目指すとのこと。理由を聞くと、高校が東部だから東京に出る友人が多いのだけど、今度は人と違う道を歩みたいとのこと。

 

うん。いいね。

 

静岡とは気候も違うし建築の見方も変わると思うけど、いい選択だと思いました。何より、自分くらいは人と違う道を進んでもいいんじゃないかという感覚は、私も高校生の時に抱いていたので共感しました。きっと仕事でも役立つでしょう。

 

彼のような生徒もいれば、高校受験で失敗して大学で進路を修正したい生徒もいる。就職にあたり建築界の話を聞きたい生徒もいれば、他の職業にも興味を持っている生徒もいる。

 

みんな、自分なりに一生懸命です。

 

こういうふうに相談し、考えられる環境は私達の頃は無かったので、私も相談を受けながらいろいろな思いで見つめてしまいます。一生懸命な生徒には一生懸命対応したくなりますし、勘違いしている生徒には社会人講師として「社会の気持ち」を教えるために厳しく接するようにしています。

もちろんあとでどっと疲れますが(笑)。

 

高校生のみなさん、頑張って良い人生を切り開いて下さい。

応援しています。

 

 

2017年

6月

14日

紙コップタワーをつくろう!@静岡聖母幼稚園さくら組レポート

静岡聖母幼稚園への特別出張講座も二日目となりました。本日はさくら組さんです。子ども達は待ちきれないのか準備をしているとドアからこっそり覗いていたりして。わかったよ(笑)

定刻になり、園長先生からご紹介頂きご挨拶。子ども達の目はランランです。今日の流れを簡単に説明させていただいた後は、早速建築レクチャーへと進みます。

このクラス、反応凄いです。全ての建築に喰いついてきます(笑)

必死に手を挙げて発表します。分かっても分からなくても発表します。でもなんか答えられるかもって思ったんだよね。大丈夫、八木先生は嬉しいよ。お父さんお母さんも、真剣な顔になったり笑ったり。驚きや楽しさがあるっていいよね~。

さてみんなでホールに広がって制作スタートですが、ここでちょっと解説します。

紙コップタワーは上に積んでいくものなので、土台となる部分が小さかったり不安定だと高く伸びていくことはできません。でもこの部分の作業はまだ造形的に面白いわけではないし、ちょっと根気がいるんですね。そこをいかにやり通せるか。それは現実の建築工程でも、他のお仕事や勉強でも一緒ですね。基礎が大事。写真の子達は等間隔で滑らかに、アドバイスをしっかりと反映して丁寧につくりあげていました。行き急いだ他の大人より上手なくらいで(笑)

私もいろいろな子ども達と接しますが、こういうところに普段の育ちが見えてくる気もします。

中盤くらいになってくると、子ども達の胸から頭の高さになってきます。空間領域が出来上がってくることに気づきながら、緊張感とともに集中した時間が流れる工程です。そしてこの時に大切なことは何かというと、姿勢なんですね。少しの力の変化が大惨事を招いてしまうという局面では、人間は自然に背筋を伸ばし、緩やかに腕を上げ、手首の力を抜いてそっと置くようになります。頭の向きも目線もブレずに対象に正対します。思えば書道もそんな感じでしょうか。

失敗したら声をかけようと、あえて言わずに見守っていましたが、できる子は自然にできていました。立ち位置も、近づきすぎることなく自ら間合いをはかることができています。

最後の手直しは素敵なお母さんたちが手伝ってくれました。「メンタルに悪い」なんて声もありますが何のその。お美しゅうございます。ありがとうございます。

ステージに上って見てみましょう。ん?なぜかみんな抱っこしてもらってる。疲れたかな(笑)

でも作品は立派にできたね。ゆったりと周りのお友達の作品ともつながりながら、美しい空間ができあがりました。

さくら組のみんなで。達成感があるね。

お父さん、お母さんとともに。バンザーイ!

園長先生とともに崩壊実験です。

一つ抜くと、ザザザザザー、カカカカカ-と流れるように崩れていきます。

お口も思わず開いてしまいます(笑)

この仕組みについては、例えば美しく織ったセーターやストールが解けていく様を思い浮かべてもいいかもしれません。等間隔でつくられ、力の流れが均一であれば、壁はきれいに崩壊していきます。

ある意味無情なくらいの美学です。

片付け大作戦、本日のまとめもきちんと取り組めました。最後の感想では、私がつくる時に工夫したことは何?と聞いたら、「壁を少し曲げること」や「そっと積むこと」など、しっかり言葉で表現することができました。

 

体や手を使うこと、頭を使うこと、紙に落としこむこと、言葉で表すこと。このワークショップを通して、たくさんのことをやり遂げることが出来たね。立派だったよ。

静岡聖母幼稚園年長さんのみんな、よく頑張りました!ありがとう!

 

 

 

2017年

6月

14日

紙コップタワーをつくろう!@静岡聖母幼稚園すみれ組レポート

6月1日、6月12日と静岡市葵区の静岡聖母幼稚園にて「紙コップタワーをつくろう!」の特別出張講座を行ってまいりました。年長さんのすみれ組(1日)、さくら組(12日)のお友達との取り組みをレポートさせていただきます。最初はすみれ組さんのレポートです。

 

まずは建築レクチャーからスタートですが、静岡こども建築塾は、本来小学生以上向けのプログラム。年齢の低い子どもに伝わりやすくするために、事前に自分なりに準備をしてみました。この幼稚園はカトリックの園なので、親しみがわくように世界のカトリック教会の建築なども紹介しながら取り組みの背景を伝えていきます。

やり方が分かったら早速やってみます。みんなでホールに広がって、周りと距離をとってスタートです!ちなみに今回は父母参観を兼ねて、お母さん達にもフォローしてもらいます。まだ幼稚園児ということで、ご協力ありがとうございます。一緒に楽しみましょう。

始めてみて驚いたのは、みんなほとんど抵抗なく積み上げていくこと。よっぽどレクチャーが良かったのでしょうか?いやいや(笑)、この子たちはイメージが出来ているからですね。作品の最終型という意味ではなく、「積む」という作業で空間をつくる行為のイメージ。よく聞き、それに則って動く力があります。その上で自分の感覚を探しながら、脳からの指令がどんどん手に伝わっていくようです。そして目の前に立ち表れる空間を見て、多くの事柄をつなげていきます。

高いところはお母さんに手伝ってもらったり、タワーの中に入っちゃったり。静かに滴が落ちるが如くそっと積み上げたり。だんだん立体ができてくるとみんな大興奮。周りのお友達とも協力しながら、加速度的に出来上がっていきます。私がしたのはテクニカルな指導や展開のコツぐらいで、伸び伸びと子ども達の感性を広げていくことができました。

崩れたり、直したり、最後はみんなで頑張って、さあ!できました~!!

みんなでステージの上から見てみると壮観です。子ども達の口からは「光が透けてきれい」など、空間を表現する言葉が自然に出てきました。単なる造形ではなく、タワーの向こう側や周りとの間を見つめる姿が見られました。うん、そこが空間だね。

すみれ組さんの子ども達と記念写真。みんな清々しい表情です。

お母さんと一緒に。ニコニコですね。

そして崩壊実験&片付け大作戦へ。

どこが作品の要の部分なのか、抜いてみて実証しました。1万個の紙コップが広がると少し寂しい気持ちもしますが、しっかりと5分でお片付け出来ました。

最後は紙と鉛筆で本日のまとめです。三次元の記憶を二次元のアーカイブに。みんな何とか表現しようと最後まで粘っていた姿は立派だったよ。そういうことが大切だよね。

いい取り組みができたね。ありがとう!!

 

 

 

2017年

6月

09日

ねむの木にて

JIA日本建築家協会東海支部の会議があり、掛川のねむの木学園に行ってまいりました。

写真はねむの木こども美術館「緑の中」。山際の緑に囲まれた土地に建っています。坂茂さんが設計したこの建物には照明がありません。トップライトから明かりをとり、自然光だけで絵を鑑賞できるつくりになっています。ワンルーム、四方ガラス張り、設備・トイレコアが挿入され、梁はハニカムの紙で出来ています。ジョイント部がスチールであったり、耐火塗料で塗られているため一見しただけでは分かりませんが、実験的な構成です。

 

その後、ねむの木学園のホールで宮城まり子さんからお話を聞き、生徒たちから歌のプレゼントをいただきました。得難い経験になりました。ありがとうございました。

 

 

 

2017年

5月

25日

新茶ができました

こんにちは農業デザイン部です。

先日摘んだ新茶ができました。スッキリとした水色に上品なコク。市場には出回らない限定製品です。緑茶で有名な朝比奈地区の中でも上流の小園の茶畑で採れた希少種。

80g/1080円です。一度沸かした低温のお湯(70℃)でじっくり(3分)抽出し、静かに最後まで注ぎ切ってお飲み下さい。8gで4杯/煎、二煎目も美味しく召し上がれます。ナッツやドライフルーツとも好相性です。興味のある方はお早めにお問い合わせ下さい。なお数量限定ですので品切れの際はご容赦下さい。

 

 

2017年

5月

21日

静岡こども建築塾@静岡聖母幼稚園予告

こんにちは静岡こども建築塾です。

静岡市葵区の静岡聖母幼稚園様より依頼があり、来月「紙コップタワーをつくろう!」の特別出張講座を行います。通常は小学生以上のプログラムなのですが、今回は幼稚園年長さんが対象。幼稚園から小学校までの途切れのない一体的な教育を目指す社会背景のもと、この年代にとってどんな切り口にしてあげたらいいか考えています。当日のライブ感を大切に、楽しみたいと思います。

2017年

5月

14日

運動会

本日は息子の運動会でした。今年も3組なので黄組です。

応援合戦では最高のパフォーマンス。「我こそはサンシャイン黄組~!」や、ウルトラソウルにソーラン節、上級生の指揮のもと大きな声で躍動感ある姿を見せてくれました。

息子の4年3組はというと、普段ケンカや揉め事の話ばかり聞いていたけど、何の何の、いいクラスじゃないですか。周りを鼓舞して一番賑やかに盛り上げ続けていました。

息子の走るフォームも取り組みも、ずっっっと進歩していたので(笑)、お父さんはちょっと安心しました。このクラスでみんなといろんなことに取り組んで、もっともっと化けていって下さい。期待しています!